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“未来”を感じさせる電子小説「Gene Mapper」感想・レビュー

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「林田さん、プロジェクトに参加していただけないでしょうか。未来の二つの顔とたった一人で正面から向きあった、そして、世界を信じる方に賭けていただいた林田さんにしかできないことがあります」

作品中で出てきた技術の是非に関しての判断は読者に委ねられています。
私たちは、技術の発展していくこの世界の中で技術が正しく使われることを信じることしかできないのです。

Gene Mapper が見せる電子書籍の未来

電子小説「Gene Mapper」は作品もさることながら、執筆も面白い書かれ方をしています。

引用元:http://book.asahi.com/booknews/update/2012082100001.html

「昼間は本業がありますから、執筆は通勤電車の中。アイフォーンのアプリで、こつこつと入力していきました。(スマートフォン独特の高速な入力手段である)フリック入力をマスターしていれば、画面を見続けていなくても書けるので、場所の制約があるパソコン等で書くよりもむしろ楽でした」

「アイフォーンにしてもコボタッチにしても、電子デバイスでの読書体験は、紙の本とはかなり異なるところがある。ページ送りの速度は、やはり紙の方が上です。そのため書き手も、読み手に作品世界に没入してもらうためには、電子デバイスの特性に合わせた書き方をするべきだと考えました」
工夫の一つは、リズム。端末の1画面内に収まる分量に「ページをめくらせる要素」を入れ込む。具体的には、「次に何がおこるんだろう」と思わせる内容や描写を、短い単位で書き込んでいく。
次に、視点。読み手を夢中にさせるには、主人公の存在感はむしろじゃまになると考え、主人公についてのディテールの描写は、なるべく排除した。

パソコンで書かず、スマートフォンで執筆。

著者は紙の本の制作過程について熟知していながら、あえて同じ方法は取らず、電子書籍の読書体験に最適化されたフォーマットを追求しそれに合わせ制作していったんですね。

確かに、かなり要素を詰め込みながらテンポよく書いている文章である印象を受けました。電子デバイスに最適化すると文章も結構変わるんですね。

それだけでなく、著者は電子書籍のファイル(フォーマット)を8種類用意しています。そして、DRMも施されていません。電子書籍を読む端末やアプリケーションがバラバラな状態である現状を踏まえて「読みやすさ」にこだわった結果だと思いますが、こういった姿勢は素晴らしいですね。

「Gene Mapper」は今の電子書籍市場に投じられた一石(Gene)だと思います。これからの電子書籍は「Gene Mapper」の書き方を模倣したしたものが出てくるのではないかと思います。

著者の藤井太洋氏によると次回作もほぼできあがっているということなので、今から次回作が楽しみですね。

Gene Mapper -full build-

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