2013年以降 動画コンテンツがより流行ると思う理由
皆さんこんにちは、今井阿見です。2012年は「スマートフォン用の無料通話アプリ躍進の年」でしたね。
2013年を迎え、多くの方が今年の流行やトレンドをあれこれ予測しています。2013年は電子書籍元年になるといった予想や、パズル&ドラゴンズ系統のゲームアプリが流行るのではないかという予想など様々なものがあります。
そんな中で、私個人の2013年の流行の予想を立ててみました。10年前に動画サイトをやっていた私としましては、今年からより個人の動画コンテンツがより増える(流行る)んじゃないの? と考えています。なぜ、そういった予測を立てているのか? といった疑問に対して、その理由を幾つかの項目に分けて説明します。
LTE(次世代高速通信)のエリアの拡大
動画のコンテンツは結構重い!
動画はテキストや画像、音楽のファイルに比べてファイルサイズが大きいんです! ウェブのコンテンツの中で回線の速度の影響をもろに受けるのが動画コンテンツです。昔は携帯電話の回線で動画を見るなんて、ダウンロードに時間がかかりすぎて考えられませんでした!
今では、昔に比べ携帯電話の回線速度も上がり、スマートフォンの普及にともなって携帯電話の大画面化が進み、携帯電話でも動画を見るのが苦ではなくなりました。しかし、快適に視聴できるといえるまでには至ってませんでした。問題は3G回線の速度にありました。
LTE普及元年、大量データもサクサク 2013年ヒット商品予想 (1/3ページ)
私の住んでいる地域ではまだですが、首都圏を中心に「LTE」という携帯電話通信規格に対応したエリアが広まりつつあります。このLTEの回線では従来の携帯電話回線(3G)より高速な通信が可能です。
最近発売された iPhone5 や最新のAndroid端末もこのLTEの回線に対応しており、従来より高速なインターネット通信ができます。2013年はLTEに対応したエリアと端末が両方普及していく年になります。
LTE回線で動画コンテンツもサクサク
ウェブコンテンツの中で、テキストや画像は携帯電話の遅い3Gの回線でも問題ありませんでした。しかし、動画はダウンロードにかかる時間や、回線の遅さによって発生する動画の読み込みがあり、視聴には難がありました。動画を見ている途中で「読み込み遅いからもういいや!」と見ることをやめた経験のある方も多いのではないでしょうか。
これからは、LTEのエリア拡大、対応端末の普及によって、動画コンテンツを以前より屋外で快適に見ることができるようになります。 通勤・通学途中などにスマートフォンやタブレット端末で動画サイトやネットの生放送を見る人もこれから増えていくでしょう。
アプリの充実と7インチタブレットの普及
動画はやっぱり大きな画面で見たい!
スマートフォンでも動画は見ることができるけど、動画はやっぱり大きな画面で見たいですよね! しかし、iPad は街中に持ち運ぶ端末としては大きく、不便でした。求められたのはより小さいタブレット端末でした。
昨年 2012年は、iPad mini や nexus7 に代表される7インチのタブレット端末が発売され話題を呼びました。これまでのタブレットより持ち運びやすく、手軽に利用しやすい端末です。今年はこれから7インチタブレットが普及していくことになるでしょう。
私は iPad mini を使い始めて感じたのですが、他人に動画を見せる端末として7インチのタブレット端末は最適な大きさです。大きいiPadでは腕が疲れますし、スマートフォンでは他人に見せるには画面が小さすぎます。iPad mini を購入してから、見つけた面白い動画を家族に紹介することが増えました。7インチのタブレット端末の普及で動画を他人と共有する機会が増えていきそうです。
動画関連アプリの充実
これは嬉しい! iOSのYouTubeアプリが iPad と iPhone 5 に対応開始!
先月、iOS 向けのYouTube公式アプリが iPad と iPhone5 に対応しました。もちろん、iPad mini でも使用できます。iOS6移行のAppleの端末にはデフォルトでYouTubeのアプリが入っていませんでしたが、このアプリをインストールすれば問題なくYouTubeの動画を見ることが出来るようになりました。
そして先月、iPhoneで動画を撮影してそのままYouTubeにアップロード出来るアプリ「YouTube Capture」が登場しました。
このアプリは動画の撮影、アップロードの機能だけでなく、色調補正、手ぶれ補正、動画のカット、BGMの挿入といった便利な動画加工機能も搭載しています。
この「YouTube Capture」とLTEに対応したiPhone5を組み合わせて、外で撮影した動画をアプリで加工して、そのまま外からアップロードするという動画投稿スタイルが今後増えていくと予想しています。
動画の撮影、加工、アップロードと動画の視聴と共有といったアクションの全てがスマートフォンやタブレット端末の中で完結するようになれば、PCやビデオカメラを持っていなかった層もこれから動画クリエイターとしてYouTubeに参戦してくることになりそうです。
動画コンテンツの成功例が複数ある
やっぱり面白い動画コンテンツがないと始まらない!
いくら動画を見る環境とアップロードする環境が整っても、面白い動画がなければ始まりません。動画コンテンツが流行る(広まる)には人気の出る面白い動画を定期的に投稿する人たちが必要になってきます。
面白い動画コンテンツというのは作るのが手間で、動画の質(クオリティ)を保ちながら投稿し続けるのは大変な労力が必要です。何かしらの動機がなければ長く続けることは難しいでしょう。
YouTubeで動画を投稿する分かりやすい動機として「お金」があります。世の中にはYouTubeに面白い動画を投稿することで生計を立てている人がいます。
YouTubeの収益化プログラム、日本のユーザー収入が3年で4倍に 「それで生活している人もいる」
ここ数年で、YouTubeに動画を投稿することで得られる収益に大きな変化があり、日本の動画投稿者でも十分に稼いで暮らしていくことが出来るようになりました。
YouTube広告で暮らす5人家族、mosogourmetさんの“日常”
英語、SNS活用、コメントへの返信がコツ、YouTubeで生計を立てる人たち
凄いですね。個人が動画をネットで公開することで暮らしていけるなんて、いい時代になったなぁと感じます。
YouTubeで収益化を考えていない人も、こういったプロの動画投稿者の動画を見ることでどのようにすれば面白い動画を作ることが出来るか参考にすることができます。
YouTube クリエイター MEGWIN と 竹内秦人(dokugyunyu)、が登壇。 デジハリ公開講座『YouTube でプロクリエイターとしての可能性を広げるコツ』のご案内
YouTubeのプロクリエイターMEGWINさんと竹内泰人さん (dokugyunyu)が2012年12月6日に公開講座を開きました。こういったノウハウの共有が行われるのはいいことですね。
これから、YouTubeで少し稼いでみようかな? と考えている人は、先人たちのおもしろ動画を作るテクニックを参考に出来る時代になってきたので、動画を投稿するにはいい環境が整ってきたかなと感じます。
動画コンテンツの利用はより広がるか
以上が、私が2013年に動画コンテンツがより増えて広まりそうだと考えている理由です。これから、2014年、2015年とあらゆる端末で動画が再生され、様々な人が動画を作っていく事になると予想されます。
コミュニケーション方法としての動画
動画はなにか自分の伝えたいこと、表現したいことを映像で伝えるための手段として捉えられる事が多いのですが、電話と同じように映像を通してコミュニケーションする手段としての活用もこれから広まりそうです。
Googleの提供するソーシャルネットワーキングサービスGoogle+には「ハングアウト」と呼ばれるビデオチャットがついています。
Google+ のハングアウトはオンラインのビデオチャット機能として優れています。最大で10人まで参加することが出来、放送内容をオンエアという形でYouTubeに投稿することができます。そして、iPhone や iPad 、Android からの利用が可能です。今後もGoogle+のハングアウトを使用した生放送が増えそうです。
来春登場するLINEの新機能は、なんと「ビデオ通話」!顔を見ながら通話ができるぞ! | AppBank
無料通話アプリとして一世を風靡する「LINE」もビデオ通話を取り入れる予定です。動画を動画サイトに投稿しないタイプの人もコミュニケーション手段として動画を活用することが今後増えると予想されます。
いずれは誰しもが動画を活用する時代に
昔は iPhoneがFLASHに対応していないということもあって、これからのWebの動画コンテンツはどうなるんだと一時期不安になっていましたが、今では状況も変わりモバイルで動画を見る環境が整ってきたので、胸を撫で下ろしています。
動画をアップロードする敷居が下がり、動画を見る環境が広がっていく事で生活の中での動画の果たす役割も変わっていくのではないかと感じています。
今回、ここまで動画推しする記事を書いたので、今年は面白い動画を紹介する記事を書いたり、YouTubeの自分のチャンネルに面白い動画を投稿してみたいなぁと思っています。
まぁ、そのためには道具が必要ですが、手元にあるのはiPhone5と30万画素のウェブカメラぐらいしかないので、いい撮影機材や動画編集ソフトを用意するのが先なんですけどね。