【税金】『e-Tax』での確定申告が使えなさすぎて涙出た
昨年までは確定申告を税務署に直接書類を持っていって行っていました。理由は税務署が歩けていける範囲にあったからです。納税も同時に行っていました。
しかし、今年は建物の場所が変わったので税務署が遠くなってしまいました。さらに、今後はe-Taxを使わない青色申告は控除額が減る税制改正があり、紙での確定申告は損をする流れになってきました。
今年は寒波も凄まじいので、寒い中遠くまで出かけて確定申告の列に並ぶのは億劫です。そこで、人生初めての『e-Tax』による確定申告(電子申告)を行ってみることにしました。
こんなに使えない『e-Tax』による電子申告
e-Taxの事前準備(物理)
電子申告を行うにあたって、パソコン以外に物理的に必要となるのが「ICチップの入ったマイナンバーカード」と「マイナンバーカードに対応しているカードリーダー」です。
住民基本台帳カードを持っている人は、それをマイナンバーカードの代わりに使用することも出来ます。
e-Taxに紙製の「マイナンバー通知カード」は使えません。顔写真とICチップの入ったマイナンバーカードが電子申告には必要です。IC入りマイナンバーカードは申請してから約1ヶ月程度で入手できます。
私は、IC入りマイナンバーカードは元々所有していました。しかし、ICカードリーダーを持っていなかったため、今回の電子申告のために購入しました。
ソニー SONY 非接触ICカードリーダー/ライター PaSoRi RC-S380
購入したのは、こちらのソニーの「PaSoRi」というカードリーダー。価格は3,000円くらいでした。
e-Taxの事前準備(電子)
ここまでは物を揃えるだけなので楽勝でした。しかし、e-Taxの利用には申告者本人であることを証明する手段として『電子証明書』と『利用者識別番号』を用意する必要があります。結構面倒でした。
電子証明書の取得
電子証明書を取得する方法は複数あります。e-Taxのページで一番最初に紹介されている方法が公的個人認証サービスを利用する方法です。私もこれで取得しました。
Windows10では標準ブラウザが「Edge」となりますが、公的個人認証サービスで発行されている電子証明書の利用時には「Microsoft Internet Explorer」を利用いただく必要があります。
「公的個人認証サービス」はWindows 10ユーザーにもインターネットエクスプローラーを使わせようとしてくるポンコツWebサイトでした。
ちなみに、電子証明書は一度取得すればずっと使えるものではありません。証明書の有効期間は、発行の日から5回目の誕生日までです。
そして、マイナンバーの電子証明書は転居すると自動的に失効します。さらに、マイナンバーの住所変更を申請しても電子証明書の変更はしてくれないので注意が必要です。
新たに取得したマイナンバーカードの電子証明書をe-Taxに再登録するには利用者識別番号が必要になります。
利用者識別番号の取得
e-Taxの利用を始めるには、税務署に開始届出書を提出して、e-Tax用のID「利用者識別番号」を取得する必要があります。
開始届出書の利用にあたっては利用環境の確認やルート証明書のインストールといった事前準備が必要になります。
Microsoft Windows 7、8.1及びInternet Explorer 8 以降ではセキュリティ機能が強化されていることから、e-Tax関係のURLを信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトに登録しないと正しく動作しない場合があります。
開始届出書の提出のためにWindowsパソコンの使用者は有無を言わさず「IE」を利用しろと言われますが、Windows 7以降のOSを使用しているとセキュリティ強化の影響でIEがまともに動作しないのでセキュリティを解除するための実行ファイルをダウンロードしろと案内されます。┐(´д`)┌ヤレヤレ
事前セットアップで 各種 exeファイルをダウンロードすることを何度も求められますが、ファイルをダウンロードするタイミングで上画像のような警告が表示されるため、PCに詳しくない人はダウンロードを躊躇して電子申告を諦めてしまうかも知れません。
e-Tax 自体が使いにくい
とにかく時間がかかって非常に面倒でしたが、『電子証明書』と『利用者識別番号』を用意することが出来たのでe-Taxに挑戦してみることにしました。
しかし、Web版e-Taxも、ソフト版e-Taxも使いにくかったです。
まず、ソフト版e-TaxをWindowsパソコンにインストール。e-Tax用の確定申告書類のインポートに成功するものの、そこからどうやって提出したらいいのか分からず断念。マニュアルを読んでも意味不明でした。
次に、Web版e-Taxを使うものの、何故か電子証明書が認識されず、電子申告の画面が進まないため断念しました。
ちなみに、e-Tax WEB版のMacの推奨環境は、OSもSafariもそれぞれ古いバージョンにしか対応していないらしく、最新バージョンのMac OS、Safariでは使用できないそうです。
私達が払う税金から、このような使えないゴミ(e-Tax)が作られているのかと思うと頭が痛くなってきました。
結局、外部クラウドサービスから確定申告した
私はe-Taxには愛想が尽きたので、別の方法で電子申告することにしました。
「クラウド会計ソフト freee」の個人事業主向けプランには、昨年電子申告機能が追加されていたので、それを使ってみることにしました。
e-Taxでも必要な ICカードリーダーと利用者識別番号、電子証明書を用意し、パソコンにfreeeのアプリをインストール。手順に従って確定申告書を提出。freeeの電子申告は30分もかかりませんでした。
結局、国が作った「e-Tax」よりも民間サービスの電子申告のほうが遥かに分かりやすく優秀でした。
e-Tax、要らないかも
私が行ったように、電子申告はe-Taxのソフトを使わなくても可能です。
インターネットで納税手続きをしようとしたら、パソコンをハッカーに乗っ取られた――。確定申告シーズンを前に、こんなトラブルが広がる恐れがあることが分かった。
ソフト版e-Taxは使いにくいですし、確定申告シーズンを前にセキュリティの問題があったことも発覚しています。
e-Taxで電子申告がうまくいかないなら、e-Taxを無理に使う必要はないと思います。