SIMの速度比較を見てMVNOを選ぶことをおすすめしない理由
格安SIMカードや音声通話SIMカードをSIMフリー端末で利用するのが、徐々に一般化し流行りつつあります。
各MVNO業者の料金プランはそこまで価格差がないので SIMカードを選ぶ基準はMVNO業者の評判やSIMカードの速度の情報などが参考にされるようです。
インターネットでは各MVNO業者のSIMカードの速度比較の記事が多数ありますが、これらを基準にSIMを選ぶのは個人的にあまりおすすめしません。理由を説明します。
SIMカードの速度比較を鵜呑みに出来ない理由
SIMの回線速度は変化する
SIMカードの速度ですが、そのMVNO業者の利用者数が増えれば回線が混んで遅くなりますし、設備投資がされれば電場状況は改善されます。
MVNOで一番人気のある業者の「IIJmio」(みおふぉん)も回線速度が変化しています。
IIJmio meeting 7:IIJmioの通信速度が遅くなっている?――堂前氏「前倒しで設備投資をします」 – ITmedia Mobile
このように、速度が安定していると評判になると、ユーザが殺到して結果的に回線速度が遅くなるということが起こります。
なので、先月は速くても、今月は遅くなるということもあります。速度は変化するので特定の期間のSIMの回線速度の比較にあまり意味はありません。
速度が早いという評判よりも、しっかりと継続して設備投資をしてくれるMVNO業者を選ぶほうが良いでしょう。
自分の利用するエリアでの回線速度
ネットのSIMカードの速度比較を鵜呑みにしては行けない理由は他にもあります。
そもそも、自分の居住区や通勤・通学区間などの自分が回線を利用するエリアでそのSIMカードは速度が出るのかということです。
いくらネットで回線が速いと評判になっても、自分が主に使うエリアで速度が出なければ何の意味もありません。
居住区によっては木が生い茂っているせいで、電波が届きにくいということも起こりえます。また、利用者数が多いエリアでは回線が混みあうことも予想されます。
エリアによっては電波がそもそも繋がらないということもありますので、ネットの評判をそのまま鵜呑みにするのは危険です。
端末とSIMカードの相性
家族や友人が既にそのSIMカードを使っているから、回線に問題はないだろう。そう思って格安SIMを利用してみたけど、そのSIMカードが使っている端末で動かないということも起こりえます。
電波には問題がなくても端末とSIMカードの相性に問題がある場合です。
過去に iPhone がOSのアップデートによって MOVO業者「mineo」 のSIMカードが利用できなくなったことがあります。
iPhone 6およびiPhone 6 PlusではSIMフリー版、au版ともにmineoサービスがご利用いただけないことを確認いたしましたので、お知らせいたします。
なお、弊社では引き続きmineoサービスのiPhone 6およびiOS 8への対応に努めてまいります。
お客様には、ご不便をおかけしまして大変申し訳ございませんが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。―― mineoユーザーサポート|お知らせ|詳細 より
このようにSIMフリー版 の端末であったとしても、特定のSIMカードが利用できないことはあるということです。
使う予定のSIMが自分の端末で問題なく動くのか確認する必要があります。
速度比較よりもSIMカードを実際試そう
ここまで、SIMカードの速度比較をそのまま鵜呑みにしてはいけない理由を3つお伝えしました。
では、速度比較だけを基準にSIMを選んではいけないとわかったけど、どうやってSIMカードを選んだらいいのか?
その答えの一つとして、実際にSIMカードをプリペイドで試してみるというおすすめの方法があります。
IIJmioプリペイドパック マイクロSIM IM-B176
このようにプリペイドのSIMを提供しているMVNO業者もあります。
プリペイドSIMを使えば、先に問題なくSIMカードが使えるか、使用に耐える回線速度なのかどうか確認してから契約出来ます。
安いと思って契約し、SIMカードが繋がらず、結局解約して1万円近い違約金を支払うのは馬鹿らしいですからね。
回線が速いという評判に踊らされて、繋がらない遅いSIMを契約しないように気をつけましょう。