『今』を大切に「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」感想
劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』公式サイト
先日、劇場版 「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」を観てきました。広島では上映している劇場が1つしかなく、広島市内まで出て行かなくてはならなかったので、大変でした。
来場者特典として、小鳥さんが表紙のアイマスの漫画、劇場版コミックス0巻を頂きました。来場者特典は週ごとに変わるそうです。コミックスがほしい方は2月1日~2月7日の間に見に行きましょう!
映画鑑賞前に携帯電話の電源を切るのを忘れていたのですが、上映中に一度も鳴ることがなかったので助かりました。
以下、ネタバレを含んだ、劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」の感想・レビューです。
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 感想
序盤からネタ満載
いやー、映画序盤から偽劇場版予告(『劇場版 眠り姫』)で765プロのアイドル達が飛ばしてました、ネタ満載でしたよw アニメ版アイドルマスターの「無尽合体キサラギ」を思い起こさせます。
偽映画予告の中で各アイドルが魔法を使って戦っているんですが、その中でやよいが一人だけ柱を振り回して戦っている姿に吹き出してしまいました! まっちょちょんネタをアニメ公式でやるとは……。
序盤の偽映画予告だけでなく、劇中ではアイマスファンなら、笑える箇所が所々用意されていてとても楽しめました。
765プロしか知らなくても大丈夫
本作では、テレビアニメ版アイドルマスターに出ていた765プロのアイドルたちとプロデューサー以外にもアイドル候補生として、さらに複数の女の子のキャラクターが出てきます。
その女の子たちは、グリマスこと「アイドルマスター ミリオンライブ!」のキャラクターです。
矢吹可菜、北沢志保、横山奈緒、佐竹美奈子、七尾百合子、望月杏奈、箱崎星梨花の総勢7人が765プロが行うアリーナライブのバックダンサー役として出てきます。
私はグリマスをやったことがなく、このキャラクターたちを知らなかったので、話についていけるかな~? と不安でしたが、問題ありませんでした。流石に見終わった後は、よく話に絡んでくる、カナちゃん、シホちゃんは覚えました。
なので、コンシューマーのゲーム機でしかアイマスに触れていないプロデューサーや、アイマスはアニメしか知らないよという方も大丈夫です!
不安でまだ観に行っていない方は是非劇場へ!
春香がなぜリーダーなのか?
765プロのアイドルは以前のアニメ版とは違い、一人ひとりが一人前に成長しています。今回はそのアイドルの中から、プロデューサーが天海春香をアリーナライブのリーダーとして選ぶことになります。
今作ではアリーナライブのバックダンサーである矢吹可菜が春香のファンという設定になっていて、天海春香はアイドル候補生が憧れるアイドルとしても描かれています。
春香はライブのリーダーとなり憧れられる存在になっても、リーダーとして振る舞うことに違和感を感じ続けます。なぜ自分がリーダーとして選ばれたのか悩み、周りにも相談します。
そうした混乱を抱えた中、映画の中盤でバックダンサーの矢吹可菜が挫折し、アイドルになることを諦め、ライブの練習にも来なくなってしまいます。ファンでもあり先輩でもある春香からの呼びかけにもかかわらずです。
このままアリーナライブを進めるわけにもいかないので、リーダーの天海春香は事の真偽を確かめるために奔走します。そして、その可菜の思いが本人の思いではなく我慢によるものだと知ります。
アリーナライブまで時間がない中、可菜を予定通りバックダンサーとして迎え入れるか、否かリーダーである春香は決断を迫られます。その中で皆に支えられながら春香が出した答えは以下の様なものでした。
「今アリーナライブのステージに立てるのは自分だけの力じゃない、それはこれまで沢山の人に出会ってきたおかげだから、今回のライブには、これまでの自分のすべてを出し切りたい、そこに可菜ちゃんが欠けていては駄目だから。今の全部を出しきらなきゃ、次のステージへ進めない。」
といったものでした。
プロデューサーはアリーナライブ後、海外へしばらく研修へいってしまう。美希も千早も、海外へいってしまう。未来はこれからどうなるか分からない、だから今を、持てる全てで力を出し切りたい。
アリーナライブのリーダーとしての意見ではなく、「今、自分がどうしたいか」という答えの出し方は春香らしい意見でした。
そして、リーダーである春香が答えを出すまで信頼して待っている765プロのメンバーたちの姿が凄くいい! こういった信頼関係を持っていたからこそ、春香はプロデューサーにリーダーとして選ばれたのだと思います。
ジュピター登場! 876プロは……
まったく予測してなかったのですが、劇中にジュピターが出てきました。相変わらず素直ではない冬馬くんがかわいかったです。彼らも再結成後、新たな一歩を踏み出しているようです。
876プロは所々ポスターで出てきます。やっぱり動いているところが見たかったですが、残念です。次回作ではもうちょっと出てほしいなぁ……。
765プロ以外のアイドルもそれぞれ頑張っているんだなぁと感じました。
描かれる千早の成長
中心的には描かれていませんが、千早がアニメ版から大きく精神的に成長しています。
弟の死という過去にとらわれていた千早から、歌以外の楽しみを模索する千早へ、母親をアリーナライブに招待する千早へと成長しています。「今」この瞬間を切り取る新たな趣味「写真」を始めた千早はとてもイキイキしていました。
暗い過去を忘れたわけではありませんが、千早は一歩一歩着実に未来に向けて歩みを進めていました。個人的にはその姿にグッときました!
アイマスの過去から未来へ向けた作品
アイマスは今年で10周年を迎えるコンテンツになります。本作はアイマスがこれまで積み上げてきたもの、これから積み上げていくものを感じさせてくれました。
765プロのプロデューサーが劇中「『未来』は『今』の延長だ。『今』を大切にな。」と春香に語りかけますが、これは「アイマス」にも「人生」にも当てはまる普遍的なメッセージです。
「どれかが欠けていても今の自分はない、未来の為に1日を繋げて生きよう」映画の主題歌である「M@STERPIECE」にはそんな思いがこめられています。
「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」はアイマス10周年にふさわしい作品であると同時にアイドルマスターの向かう未来、輝きの向こう側を示した素晴らしい作品でした。
まだ観ていないプロデューサーはぜひ劇場へ!