息も出来なくなるほどすごい! 「ゼロ・グラビティ」を観てきた感想

2014年1月23日映画感想SF,レビュー,宇宙

著者: 今井 阿見

gravity-movie-0001
かなり旬を逃した感じがしますが、本日映画「ゼロ・グラビティ」を観てきました。

映画『ゼロ・グラビティ』オフィシャルサイト

公開からだいぶ経っているので、人は少ないだろうなと思っていましたが、観に来ていた人は私も含めて4人くらいでした。(平日の昼間だから少なかったのかな)

その劇場では3D上映が1日2回くらいしか行われていなかったので、来週はもう観れないかもしれません。

以下、映画を観てきた感想です。(ネタバレを含みます)

映画「ゼロ・グラビティ」感想・レビュー

「3D+宇宙」= ヤバイ!

この映画は3Dで見ないと意味が無いよと言う話をインターネット上で聞いていましたが、本当に3Dでこの映画を見ておいて良かったです!

通常3D映画というと飛び出す映像に力を入れることが多いですが、ゼロ・グラビティは宇宙空間や無重力を観客に感じさせるさせるために3D映像を有効活用しています。

映画の前半で、主人公の宇宙飛行士が宇宙空間に放り出されるのですが、何もない宇宙空間に放り出され、何の支えもなく孤独に浮いている感じは通常の2Dの映画では出すことが出来ない表現でした。この映像は映画館の大きなスクリーン&3Dで観てこそ映えます。

また、宇宙空間に大量の破片や残骸が浮いている映像も2Dで見るより3Dで見たほうが分かりやすく、迫力も段違いでしょう。見ているこっちも本当に宇宙空間にいるような感じがして、時たま息ができませんでした。

映像にまったく不自然さがなく、まるで宇宙にいるかのような絵作りが半端ではありませんでした。驚きの映像美です。

ストーリーも良かった

予告編も事前に観ていなかったので、SFパニックものの映画化のかなと観る前は思っていました。

しかし、そうだけでなくこの映画のストーリーはもっと力強いものでした。宇宙で生きのこる戦いだけでなく、主人公のつらい過去の記憶との戦い、孤独との戦い、己との意思との戦いが描かれていました。

この映画は無重力の宇宙空間を描くのと同時に、主人公の精神状態も深く描くことに成功しています。

宇宙空間で生き残ろうとする主人公は無重力空間にいながら、あらゆることに縛られています。過去のトラウマ、生きることに意味を見出せないという悩みなどです。そして、その主人公が抱える縛られた思考は映画の最後で立ち上がった瞬間に、開放されます。

  • 「無重力」から「地球の重力」へ
  • 「精神を縛られた主人公」から「精神の開放」へ

映画のタイトルに含まれる「グラビティ」には2重の意味が込められていました。(なので、邦題を「ゼロ・グラビティ」にしたのはナンセンスにも程がある)

自由から不自由へ、不自由から自由へ。不安定から安定へ、安定から不安定へ。開放から縛りへ、縛りから開放へ。約90分という短い映画でしたが、見事な流れで全体がつながっていました。素晴らしい脚本です。

映画全体でカットが少なく、長回しが多かったので、主人公と同じ体験をしたように感じて、最後は感動してしまいました。

生きるってなんだろう。仲間もいない、家族もいないのに生きる意味ってあるんだろうか? そんなことを考えている人にはおすすめの映画です。

この記事を書いた人

著者(今井阿見)画像

今井阿見

当ブログ『PLUS1WORLD』の記事執筆、編集、校正、プログラミング(一部)、管理を行っているのは今井阿見(いまいあみ)という個人のブロガーです。ブログは趣味と実益を兼ねて運営しています。

今井阿見は30年近くゲームを遊んでいるベテランのゲーマー。学生時代にゲーム作りや映像制作を行っていたので、ゲームだけでなく、映画やアニメなどの映像作品、スマートフォンやパソコン、ガジェットなどの分野にも深く関心があります。

このブログ記事を気に入ったら著者(今井阿見)を応援して下さい! 励みになります!

著者Twitterアカウント 著者YouTube