これからの“教育”を語る上で見ておきたい! TEDのプレゼン10選

2012年9月10日TEDまとめ,動画,教育

著者: 今井 阿見

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TEDとは米カリフォルニア州で年1回、講演を主催しているグループです。

TEDが主催するイベント、TED Conference(テド・カンファレンス)では、様々な分野の専門家等(スピーカー)がプレゼンテーションを行ないます。

TEDの公式サイトでは、世界を変える刺激的なアイデアのプレゼンテーションが無料で動画配信されています。

TED公式サイトで紹介されているプレゼンテーションは既に1300を超えています。その中から、これからの“教育”を語る上で見ておくことをおすすめするプレゼンテーションを厳選して10本紹介します。

TEDの『教育』について学べるプレゼン10選!

1:世界はあらゆる頭脳を必要としている

テンプル・グランディン: 世界はあらゆる頭脳を必要としている

世界には自閉症を抱え、自身の適正にあった教育を受けられないまま“天才予備軍”として埋もれてしまっている子供たちがいます。

自閉症の子供たちは執着する傾向があります。なので、きちんとした指導者がいれば子供の成長の手助けになる可能性があります。まずはそういった枠組みづくりが重要です。

いかにして自閉症の子供達を扱い、教育していくか。子供の頃に自閉症と診断されたテンプル・グランディンが自身の経験を踏まえ語ります。プレゼンテーション後のインタビューも必見です。

2:ビデオによる教育で、教室をより人間的に

サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」

先生が教壇に立ち、教室全体の生徒に向かって話し授業を進めるというスタイルは本当に効率的なのでしょうか?

ビデオを使った教育は、学習する側のそれぞれのペースに合わせることができます。動画であれば、好きなときに何度でも学習できます。理解できなかった部分をいつでも確認できます。

学生の個別の理解度・習熟度をデータ化として確認すれば、生徒がどこで行き詰まっているか把握でき、現在の一方的な教育を変える手段になります。

3:子供たちに “You can” (あなたなら出来る!) と言う

キラン ビア セイシ: 子どもたちに “I can” と教える

子供に自信を持たせる良い方法は何でしょうか。それは子供の持つ力を信じ「あなたになら出来る」と伝えることです。

子供たちにしっかりしたと自信を持たせることによって、良い行動をとるようになるだけでなく、学校の成績も同時に上がるのです。

子供の力を信じれば、それに応えようと子供たちも様々なことをやってのけます。両親に字を教えることだって出来るのです。

4:創造性を殺さないための教育

ケン・ロビンソン「学校教育は創造性を殺してしまっている」

間違えることを恐れていたら、決して独創的なものは出て来ません。私達の教育システムは「失敗は最悪だ」と教えています。

世界中の教育が大学に入ることを目的に作られています。その結果、うまくいかなかった多くの人達が「自分には才能がない」と感じています。学校の教科に優劣があることも創造性を殺してしまう原因です。

人間の限りない創造性が私達の生活を豊かにします。そのためには、個人の可能性を潰さない教育を作り上げることが重要です。

5:子供たちが興味を抱いた時から教育が始まる

スガタ・ミトラ : 自己学習にまつわる新しい試み

子供に学習に興味をもたせようとするとなかなか上手くいきません。しかし逆に、子供が興味を持った時から学習が始まるとしたらどうでしょうか。

インターネットに繋がったパソコンとテーマを与えるだけで、子供たちはどんどん自ら学習していきます。これは教育の概念を根本的に変えるものです。

子供にインターネットに繋がったパソコンがあれば、Google検索などを使い、こちらから教えなくても自分たちで学習してしまいます。大人たちからの応援があれば、さらに学習意欲が高まり知識も深くなります。グループでパソコンを使わせることも効果的です。

6:学習に読み書きは必ずしも必要ではない

バンカー・ロイ:「裸足の大学」から学べること

インドには驚くべき学校があります。読み書きができない地元の人を訓練し、太陽光発電の技術者、歯科医、職人などを育てています。

55歳のおばあさんでも教育すれば、アフガニスタンの200戸の住宅に太陽光発電を取り入れることだって出来ます。彼女はアフガニスタン政府の技術長に直流と交流の違いについて教えられるまでになりました。

知識を広めるために教育者をわざわざ外から連れてくる必要はないということがこのプレゼンテーションで分かります。身近な人を教育者とすればいいのです。

7:世の中の役に立つ教育を

ジョフ・マルガン:スタジオスクールへの案内

私達が学校で学ぶ多くのことは、実社会では役に立ちません。多くの生徒が学校の勉強と将来の仕事との関係を見いだせず学習意欲を削がれています。また、企業側も学校で生徒が実際の仕事に役立つことを何も学んでいないことに不満を感じています。

この問題は実社会で役立つカリキュラムを学校に導入することで解決できます。座学だけでなく実際に働き、行動から学ぶのです。

この新しい取り組みによって生徒たちはやる気が満ち溢れるようりなり、今まで成績の良くなかったグループがこのプロジェクトでトップクラスに踊り出ることになりました。

8:落ちこぼれは起業家タイプかも

キャメロン・ヘロルド 「子供を起業家に育てよう」

世の中には起業家タイプの人間はいますが、「起業家になろう!」と支援している教育環境はありません。その結果多くの子供が自分の起業家の資質に気づかずチャンスを失っています。

情熱や問題解決の意志があっても、ビジネスのやり方や人の雇い方などが分からなければ起業は難しくなります。大人はそれを支援する必要があります。

子供の自発性を育てたり、意見をスピーチさせる経験も重要です。これは起業家にとって大切なスキルとなります。

9:自然の中にある“緑の学校”

ジョン・ハーディ:私の夢、「緑の学校」

周囲の自然と環境を守りながら学校を建てることは出来ます。子供が自然を学ぶ上で、自然の中ほど最適な場所はありません。

25ヶ国から集まった子供たちが自然と向き合い、有機農法による稲作、有機野菜の収穫、竹による建築などを実体験を通じて学んでいます。

竹で作られた「学校のハート」と名づけられた螺旋状の建物は「環境保護と教育の両立」のシンボルと言えそうです。

10:大人だって子供から学ぶべき

アドーラ・スヴィタク 「大人は子供から何を学べるか」

教育やしつけで、大人から子供に一方的に制約や制限を与えることは本当に正しいことなのでしょうか? 子供扱いすることで子供の可能性を潰していないでしょうか?

大人が子供たちから学べることはたくさんあります。大人と子供の間の教育は一方的ではなく相互的であるべきです。

大人がもっと子供を信頼し、期待をかけ、きちんとした機会を与えることは子供にとっても大人にとっても重要です。

大人になっても、子供の頃のように憧れや夢、ワクワクした気持ちを持っていたいですね。

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今井阿見

当ブログ『PLUS1WORLD』の記事執筆、編集、校正、プログラミング(一部)、管理を行っているのは今井阿見(いまいあみ)という個人のブロガーです。ブログは趣味と実益を兼ねて運営しています。

今井阿見は30年近くゲームを遊んでいるベテランのゲーマー。学生時代にゲーム作りや映像制作を行っていたので、ゲームだけでなく、映画やアニメなどの映像作品、スマートフォンやパソコン、ガジェットなどの分野にも深く関心があります。

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