noteで物売るなら法令で 名前、住所、電話番号の開示が必要です
昨日から話題となっているコンテンツプラットフォーム「note」。私は本日になってその存在を知りました。
ベテラン編集者が手がける「note」は個人の発信とコミュニケーション、課金までをワンストップで実現する | TechCrunch Japan
「note」は音楽や映像、写真やテキストなどをクリエーターが簡単に発信できる個人向けのメディアプラットフォームです。
配信方法は無料公開、有料での販売が選べるようです。
note ビジネス利用時の注意点
note 面白そうだな。やってみようかな? と考えていたところ、Twitter経由で以下の情報が流れてきました。
note で物を売っている場合は、以下の情報の開示請求を避けられないようです。
noteで物売ってる人は名前、住所、電話番号の開示請求が来たら拒否できるのか、拒否したらどうなるのかが気になったので消費者庁に問い合わせてみました。
Q: 出品者は開示請求を拒否できるんでしょうか?
消費者庁: できません。拒否したら違法です。Q: 罰則はありますか?
消費者庁: 拒否した事業者(noteの登録者)を指導をしたという事実を公表したり、一定期間の業務停止になる可能性があります。登録者と連絡が取れない場合などはサービス運営者と相談する事になります。―― あびる やすみつ – noteで物売ってる人は名前、住所、電話番号の開示請求が来たら拒否できるのか、拒否したらどうなるのかが気になった… より
拒否したら違法。
「特定商取引法の表記」ってやつですかね。ネットで物販や情報販売をする際についてまわるアレです。
この情報通りならば、住所や本名、電話番号などを明かしたくない人は、気軽に note を始めて作品などを売ることが出来なくなります。
まぁ、ネットで物を売るという行為はそれだけ責任があって大変ですよ、ということですね。
追記:
note の規約に特定商取引法に関する記述がありました。
3.特定商取引に関する表示
クリエイターは、自身のページに特定商取引に関する法律その他の法令に従った表示を行います。
―― ご利用規約 | note より
note で個人でビジネスを行う方は、規約に基づき、クリエイター自身のページに自ら法令に基づいた表示を行う必要があります。
そして、note 自身の特定商取引法に基づいた表示にはこうあります。
当社の役割
当社はnote運営事業者となります。note運営事業者は、クリエイターとユーザーへ、noteの規約の制限内で決定できるデジタルコンテンツおよび価格において、クリエイターとユーザーとの間のインターネット上の取引契約の「場」を提供するものであり、クリエイターとユーザー間で締結した取引契約に関知するものではありません。従いまして、取引契約の内容・デジタルコンテンツに関する問い合わせ・苦情等については、クリエイターとユーザーとの間で決定、解決して頂くものとします。―― 特定商取引法に基づく表示 | note より
ですので、取引・契約の責任は note 自身が負うつもりは note 側にありません。
記事公開後、個人事業者であれば、屋号を書けばいいのではないかというご指摘がありました。
消費者庁の特定商取引法ガイドでは個人事業者であっても事業者個人の名前が必要であると記載されています。
そして、特定商取引法では、住所、電話番号を表示することが規定されています。
この法令は note に限った話ではありませんので、インターネットで商売をする方は常に頭に入れておいたほうがいいでしょう。
記事タイトルが誤解を招きやすかったため「noteで物売ると名前、住所、電話番号の開示請求を拒否できないらしい」から「noteで物売るなら法令で 名前、住所、電話番号の開示が必要です」に変更しました。(変更日:2014/04/11)