まるでRTAしている気分が味わえる「Neon White」感想・レビュー

2024年8月9日ゲームレビューXbox,ゲーム,レビュー

著者: 今井 阿見

現在Xbox Game Passでプレイ可能な「Neon White」

私は先日「Neon White」(ネオンホワイト)をクリアしました。元々このゲームは、いつか購入しようとウィッシュリストに入れていたのですが、2024年7月にXbox Game Passでプレイ可能になったので遊んでみることにしました。

「Neon White」はハイペースなプラットフォームアクションを謳っているだけあって、ステージを素早く駆け巡り、敵を倒しながら一目散にゴールを目指す忙しいゲームでした。そして、遊ぶ前に想像していたより面白かったです。

序盤はよく分からないゲームだなと思いながら遊んでいましたが、ゲームの仕組みを理解するにつれて他のゲームでは味わえない唯一無二の体験ができました。以下は、私の「Neon White」(ネオンホワイト)感想・レビューです。

縦横無尽 高速パルクールアクション「Neon White」

「Neon White」は主観視点のアクションゲーム

「Neon White」はプラットフォームアクションゲームです。マリオやロックマン、星のカービィのように足場をジャンプ等の手段を使って移動しゴールを目指すゲームです。各ステージは数十秒、数分程度でクリアできます。

ゲームはステージごとに分かれており、基本的に敵をすべて倒しゴールに到達すればクリアとなります。ゲームは主観視点のみです。3人称視点には切り替えられません。主な攻撃手段は銃なのでFPSでもあります。

「Neon White」は縦横無尽にステージを高速移動しゴールを目指すゲーム

このゲーム、主観視点でステージを縦横無尽、つまり縦にも横にも斜めにも高速移動するので視点をコロコロ変えなければならず、人によってはプレイ開始数分で酔います。なので移動の激しいFPSに慣れている人向けのゲームです。

RTA(スピードラン)しているかのような気分が味わえる

「Neon White」は同じステージを何度も遊ぶゲーム

「Neon White」では各ステージに制限時間はありません。ですが、ステージクリア時にクリアまでかかった時間が表示されます。それと同時に各ランク(エース、ゴールド、シルバー)の目標のクリアタイムが開示されます。

提示されたそれぞれの各ランクの目標クリアタイム以内にゴールするとランクに応じたリワード(報酬)が与えられます。

ステージをクリアした後、すぐに次のステージに向かっても問題ありませんが、ある程度ゲームが進んでくると、新たなステージを開放するために「ネオンランク」が必要になります。

「ネオンランク」を上げるためにはゴールド以上の目標クリアタイムを達成しなければならない

そして「ネオンランク」を上げるためには、各ステージでゴールド以上の目標クリアタイムを達成する必要があります。要するにゲームを進めるためにはステージをゴールド以上のタイムでクリアしなければなりません。

全てのステージでゴールドランク達成する必要はありませんが、新ステージ解放には一定のネオンランクが必要です。そのためゴールドランク以上のタイムを達成していないステージをタイム更新のために再挑戦することになります。

タイム更新のために同じステージを再度遊んで、より早くクリアし、ゲームを進めるというサイクルを続けていると、まるで自分がスピードラン(RTA)やレースゲームのタイムアタックをしているかのような気分にさせてくれます。

要するに「Neon White」は同じステージを更に早く攻略することを主軸にしたゲームという一風変わったプラットフォームアクションゲームということになります。

同じステージを何度も遊んでいるのに飽きにくい

前述したように「Neon White」では基本的に同じステージを何度も遊ぶことになります。ステージ構成は変わりませんし、敵やアイテムの配置も変わりません。

変化のない同じステージを何度も遊ぶことになるので、飽きやすいのでは思われがちですが、意外とこれが飽きません。飽きにくいように作られています。その作りを以下で説明します。

まず普通にステージをクリアした時にプレイヤーは大抵の場合、ステージの全体構造を分かっておらず、ステージを初見でクリアすることになるため、タイム更新の余地がある状態でステージを終えます。

そして、ステージの2周目以降で、プレイヤーの多くがショートカット出来るルートを見つけたり、以前より無駄のない動きをするようになるため、初クリア時とは異なる動きをしながらステージを再度攻略することになります。

プレゼントは最短ルートから外れたところに設置されている

また、ステージを一度クリアすると、そのステージにプレゼントというアイテムが設置されるようになります。そのプレゼントは隠れた場所や取りにくい位置に設置されています。

そして、プレゼントはステージ最短攻略時のルートから外れた位置に設置されているため、タイム更新を目指していると取れない位置にあります。つまり"タイム更新とは違う目的"がプレイヤーに与えられていることになります。

「Neon White」は同じステージを何度も遊ぶゲームですが、ステージに対する習熟度や理解度が上がるとやることが以下のように変わります。

  • まずは普通にクリアしてステージ構成を覚える
  • そのステージに最適な動きを覚えてタイムを更新する
  • ステージに隠されたプレゼントを発見して獲得する

このように同じステージを遊んでいてもプレイヤーのやることが変わるため飽きにくい作りになっています。

常に「移動」するか「射撃」するかの2択を迫られる

「Neon White」はソウルカードの使い方が重要

プレイヤーはステージを攻略するうえでゴールまでの道中に配置された「ソウルカード」という武器を活用しなくてはなりません。ソウルカードはピストルやアサルトライフルなどの射撃武器なので敵を飛び道具で攻撃できます。

そして各ソウルカードには「破棄アビリティ」があります。その武器を捨てることで武器ごとに設定されている能力を使用できます。各アビリティは追加のジャンプだったり、前方への突進だったり、急降下だったりします。

各ソウルカードに設定されている「破棄アビリティ」はその殆どが移動に使用できます。むしろ移動のために破棄アビリティを使うことになるのがこのゲームです。

ゲームはステージ上の敵をすべて倒さないとゴールできない(ゴールが解放されない)ため、ソウルカードによる射撃で敵を倒しつつ、必要なタイミングで移動のために武器を破棄しなくてはいけません。

なので、ステージ攻略中プレイヤーがやることは常に「移動」か「射撃」となります。他の選択肢はなく、常に移動するか射撃するかの選択を迫られます。この2択の連続、選択肢の少なさがゲームのスピード感に一役買っています。

キャラクターや世界観が独特

このゲームはある程度ステージをクリアすることでストーリーが進み、キャラクター同士の会話を中心としたアドベンチャーパートが発生します。また各キャラクターにプレゼントを送ることでも会話が発生したりします。

物語の主人公はネオン・ホワイト。主要な登場キャラクターたちの多くが天国で悪魔退治をさせられている「ネオン」です。ネオンは仮面(マスク)をつけさせられていて、マスクを外すと爆発するので外せられません。

そして、彼らネオン達は“天国に永住する権利”を賭け、うさんくさい悪魔退治コンテストに強制的に参加させられる事になります。主人公は記憶喪失ですし他のネオンはマスクで表情が分からないので若干のデスゲーム感があります。

「Neon White」のネオン達はみんなマスクをしている

ネオン達は仮面をつけたままですが、各キャラクターの言動は個性的だし、💢(怒りの記号)や💦(汗マーク)、❤(ハートマーク)といった表現で感情を表してくるので、ネオンたちは見た目以上に表情豊かです。

「Neon White」では会話でたまに自分や相手の表情が見える

時折、仮面の裏に隠されている表情が垣間見えるので、たまに主人公や相手の本心が見えるのが面白かったりします。イベントシーン自体も奇人変人たちの織り成す会話劇がアドベンチャーゲームさながらで面白いです。

「Neon White」がおすすめな人

「Neon White」はジャンル自体がオーソドックスなプラットフォームアクションですが、スピードラン(RTA)をやっているかのような気分が味わえるゲーム部分はなかなか個性的です。遊んでいると段々とハイになってきます。

「Neon White」は既に色んなゲームを遊んでいて、ゲームにやりごたえや上達を楽しむ過程を求めているゲーム中級者~上級者におすすめのゲームと言えます。移動の激しいFPSで酔わないなら問題なく遊べるでしょう。

このゲームはレースゲームなどでタイムアタックすることに喜びを感じる人にはおすすめです。逆に言えばダラダラとゲームがしたい人や片手間に遊ぶゲームを探している人には「Neon White」は向かないと思います。

「Neon White」の不満点・改善点

ここまで「Neon White」がどんなゲームか、どんな人におすすめか書いてきました。ですが、私は「Neon White」に不満がない訳ではありません。いくつか不満点があります。不満点の多くがアドベンチャーパートにあります。

アドベンチャーパートには会話のスキップはありますが「会話のログ」がありません。なので、過去の会話を見返すということができません。誤操作で会話を飛ばしてしまったら、過去の会話を確認できません。

「Neon White」はイベントシーンのスチルを後で見返せない。もったいない。

そしてアドベンチャーパートで差し込まれるスチル(一枚絵)を後で見返すこともできません。イベント自体を見返せないので、あのシーンをもう一度見たいと思っても見れません。

今どきのアドベンチャーゲームであれば会話ログはだいたい実装されています。「Neon White」は2022年と割と最近発売されたゲームでありながらアドベンチャーパート部分がお粗末なので、そこが残念でした。

「Neon White」におけるアドベンチャーパートはゲームのメイン部分ではないので仕方がないところではありますが、今後アップデートや続編があるのならアドベンチャーパートの部分を改善してほしいところです。

「Neon White」はやり込み好きゲーマーにおすすめ

以上が、私の「Neon White」(ネオンホワイト)感想・レビューです。現在、Xbox Game Passで遊べますので、興味のあるゲームパス加入者はダウンロードして遊んでみるといいでしょう。PC Game Passにも対応しています。

ちなみにこのゲームは高速な入力と反射神経を要求されるためラグのあるクラウドゲーミングで遊ぶのはおすすめできません。Microsoftはクラウドゲーミングを推進していて、このゲームもクラウド対応してますが快適に遊べません。

私はXboxで遊びましたが「Neon White」はNintendo Switch、PS5、PS4、Steamでも販売されています。なので、腕に覚えがあり、やり込めるゲームを探しているなら「Neon White」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

Neon White|オンラインコード版

Neon White|オンラインコード版

この記事を書いた人

著者(今井阿見)画像

今井阿見

当ブログ『PLUS1WORLD』の記事執筆、編集、校正、プログラミング(一部)、管理を行っているのは今井阿見(いまいあみ)という個人のブロガーです。ブログは趣味と実益を兼ねて運営しています。

今井阿見は30年近くゲームを遊んでいるベテランのゲーマー。学生時代にゲーム作りや映像制作を行っていたので、ゲームだけでなく、映画やアニメなどの映像作品、スマートフォンやパソコン、ガジェットなどの分野にも深く関心があります。

このブログ記事を気に入ったら著者(今井阿見)を応援して下さい! 励みになります!

著者Twitterアカウント 著者YouTube