ド直球のエンタメ映画「ソニック・ザ・ムービー」感想・レビュー

2020年7月4日映画感想キャラクタ,ゲーム,レビュー,映画

著者: 今井 阿見

昨日、映画「ソニック・ザ・ムービー」を映画館で観てきました。新型コロナウイルスによる外出自粛などの影響で私はしばらく映画館で映画を見ていませんでした。なので、約3ヶ月ぶりの劇場での映画鑑賞になります。

本作はゲーム会社のセガが世界に誇るキャラクターであるソニック・ザ・ヘッジホッグが主役の映画。初期のキャラクタデザインや吹き替え声優、コロナウイルスによる日本国内での公開延期などで公開前からある意味話題作でした。

私はゲーマーとして本作がとても気になっていましたので無事に見ることができて感無量です。以下は、ネタバレを含んだ映画『ソニック・ザ・ムービー』の感想・レビューです。

映画「ソニック・ザ・ムービー」感想・レビュー

<公開中!>『ソニック・ザ・ムービー』日本版予告 – YouTube

にわかレベルのソニック知識で視聴しても楽しめる

ソニックアドベンチャー2バトル

私はゲーマーですが、ソニックの作品は ソニックアドベンチャー2バトル しかまともに遊んだことがありません。ちなみに私は本作をエンディングまで遊んでいますが屈指の名作だと思います。

補足しておくと私はセガのゲームである「クレイジータクシー」「スペースチャンネル5」「Rez」「チューチューロケット」「ジャイアントエッグ」などを遊んできています。なので、セガが嫌いということはありません。

そんなソニックに対して『にわかレベルの知識』しかない私ですが、映画「ソニック・ザ・ムービー」はそういった人間でも楽しめるように作られていました。

映画序盤でソニックの生い立ちについてはソニック本人が説明してくれますし、映画の舞台は基本的に現実が舞台なので映画を楽しむにあたって知っておいたほうが良い知識は限りなく少なくなっています。

なので、「ソニックはイカしたクールな音速のハリネズミ」ぐらいしか知らないレベルの浅い知識で本作品を見に行っても楽しめるように作られていたのは個人的には嬉しかったです。

キャラクタの造形は言うことなしの出来

ゲームとは少し違ったソニックの造形

「ソニック・ザ・ムービー」の初期のソニックのビジュアルは実際に公開されたものと違ってゲーム版のソニック・ザ・ヘッジホッグとは大きく違うものでした。今見ても違和感を感じてしまうデザインだと思います。

実際に公開された映画のソニックのビジュアルはゲームに出てくるソニックに近いものになりました。初期デザインは不気味でしたが、最終的に可愛く仕上がって良かったと思います。映画序盤に出てくるチビソニックは必見です。

ソニックの吹き替え音声はゲーム版の声優(金丸淳一さん)ではなく中川大志さんが務めることになりましたが、実際に吹替え版の映画を見て違和感はありませんでした。悪ふざけしたいやんちゃなソニックに合った声だと思います。

クールで自信に満ち溢れた金丸さんのソニックの声も捨てがたいですが、映画版の仲間のいない惑星に来た孤独で遊びたい盛りのソニックはゲーム版のソニックとキャラクタの造形が異なるため声を変えたのは英断かも知れません。

いずれにしても、作中のソニックはゲームでのクールな印象と違い、悪ふざけ大好きな遊びたい盛りのキャラクタとして描かれるので、ゲームのソニックに慣れている人でも映画のソニックは新鮮に感じられるかも知れません。

悪役ロボトニック(エッグマン)の怪演

ゲームのソニックといえば永遠のライバルキャラとしてドクター・エッグマン(ドクター・ロボトニック)がいますが、本作にも敵キャラとして出てきます。服装や風貌を観ただけで悪役だと分かるヤバイ奴でした。ザ・悪役。

映画内でジム・キャリーが演じるロボトニックはセリフも動きもダンスもキレッキレ。常に芝居がかった非常に大げさな演技をしているので、全体的にコミカルな本作にピッタリのキャラクタに仕上がっていました。

作中ではソニックもロボトニックも友達がいないキャラとして描かれるのは同じですが、孤独の寂しさをはしゃいで紛らわすソニックと違い、友達不要! 自分だけ楽しければOKなロボトニックという具合に対象的に描かれています。

通常は傲慢で独善的な自己中キャラクタは鼻につくのが世の常ですが、主人公と悪役の対比が見事に噛み合っているので、映画を見終わった後、ソニックの悪役は他に考えられないくらいのハマリ役でした。ジム・キャリー凄い。

ロボトニックの部下兼相棒として描かれるエージェント・ストーンもなかなか面白いキャラクタでした。ロボトニックとの会話シーンは全て面白く、彼らはどういった経緯で行動を共にするようになったのか知りたくなりました。

映画は序盤からアクセル全開で最後まで退屈する暇なし

この映画のシナリオのテーマは「友達って最高」といったド直球で単純な分かりやすいものなので子供が見に行っても楽しめると思います。しかし、ゲームへの愛を感じられるので年季の入ったゲーマーにこそ見てほしいです。

ゲーマーなら映画冒頭の豪華な「セーガー!!」は必見です! 私は映画館の大音響で「セーガー」が聞ける日が来るとは思ってなかったので、ちょっと感動してしまいました。私がセガ信者だったら失禁していたかも知れません。

映画のストーリーは王道で分かりやすいものですが、至るところにコメディ要素とパロディ要素を入れてくるため退屈する暇がありません。終始、客を楽しませようとしてくる娯楽作なので陰鬱な気分を吹き飛ばしたい人におすすめ。

悪役のロボトニックがキノコしかない星に飛ばされても生き残っていたり、終盤にテイルスが出てきたりと続編作る気満々の終わり方をするので、本作を楽しめた人間としては今から続編を楽しみにしています。

ゲームが原作のエンタメ映画の中では間違いなくトップ3に入る出来だと思います。個人的には名探偵ピカチュウより好きです。どちらも傑作なので、ゲーマーなら両方見て比較してみるのも面白いでしょう。

ゲーム原作映画の中でも会心の出来のソニック映画

以上が、映画「ソニック・ザ・ムービー」感想・レビューです。本作はアメリカで最も売れたビデオゲーム原作映画になったので、ゲーム原作映画の成功例として今後も他のゲーム原作映画と比較されることになると思います。

私は新型コロナウイルスによる外出自粛期間中にVODの見放題サービスを使い自宅で映画を観ていましたが、久しぶりに映画館で映画を見て、映画館で見る映画は最高だと改めて感じました。それが本作で本当に良かったです。

ただ、映画館には上映中にゴホゴホと何度も咳をしている人がいました。なので、喘息をお持ちの方や喫煙者は、まだ映画館に来場するのを避けたほうが良いかも知れません。体調が悪い人間は映画館に来てほしくありませんね。

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ねんどろいど ソニック・ザ・ヘッジホッグ

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今井阿見

当ブログ『PLUS1WORLD』の記事執筆、編集、校正、プログラミング(一部)、管理を行っているのは今井阿見(いまいあみ)という個人のブロガーです。ブログは趣味と実益を兼ねて運営しています。

今井阿見は30年近くゲームを遊んでいるベテランのゲーマー。学生時代にゲーム作りや映像制作を行っていたので、ゲームだけでなく、映画やアニメなどの映像作品、スマートフォンやパソコン、ガジェットなどの分野にも深く関心があります。

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