映画『傷物語<Ⅰ>鉄血篇』感想・レビュー
昨日、映画「傷物語<Ⅰ>鉄血篇」を映画館で観てきました。全3部作の第1部となる作品です。
上映初日だけあって、映画館の混み具合はハンパではありませんでした。金曜日の午前中なのにこんなに混むとは! 流石は人気の物語シリーズ!
ちなみに私は物語シリーズの小説の方は「化物語」の上下巻しか読んでいません。過去の同シリーズはアニメ版で内容を知っているくらいです。
そんな私が見たネタバレありの「傷物語<Ⅰ>鉄血篇」感想・レビューです。熱血篇、冷血篇の感想も書いています。
映画『傷物語<Ⅰ>鉄血篇』感想・レビュー
主人公の阿良々木暦の変化が分かる
傷物語の映画化が発表されたのは2011年。実際に公開されたのは2016年。
傷物語の映画化が発表されてから公開されるまでに5~6年の月日が流れた形となりましたが、結果として公開のタイミングは良かったのではないかと思っています。
今回『傷物語』で阿良々木くんは「友達はいらない、人間強度が下がるから」という懐かしいセリフを口にします。
ちょうど映画公開前にアニメ版「終物語」で阿良々木くんの過去が描かれていて、なぜ友達を作らないのかという理由が作中で描かれていました。(老倉育との不和)
また、今でこそ阿良々木くんはアニメシリーズで知人を見かけたら声をかけていくような明るい高校生として描かれていますが、映画『傷物語』では人と関わらないようにしている高校生として生活しているので、こうしてみると阿良々木くんもだいぶ変わったんだなぁと感じました。
羽川翼との出会いに笑った
阿良々木暦と羽川翼の両者の出会いですが、笑いました。
強風で羽川さんのスカートが捲れる描写があまりにもやり過ぎで衝撃的! 胸が揺れすぎだろ! そりゃあ交通事故も起こるわ!
阿良々木くんの見てないという言い訳も、羽川さんには簡単に見透かされているようで面白かったです!
ほぼ初対面にも関わらず、阿良々木くんの携帯電話に連絡先を打ち込むバサ姉はホント半端ねぇなと思いました。羽川翼、向かうところ敵なしって感じですね。
ああ、羽川さんみたいな人が友達に欲しいなぁ。
キスショットとの邂逅
映画最大の見せ場である吸血鬼のキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと阿良々木くんが出会うシーンは、劇中で時間をかけて入念に描かれていました。
吸血鬼が死にかけて地下の駅のホームで倒れているわけですが、阿良々木くんは地面に落ちている血を見て、怖いなら引き返せばいいのにどんどん進んでいくのでホラー映画のような恐怖感がありました。劇中でモールス信号のSOSが危険信号のようにずっと流れているのが怖かったですね。
彼は血を辿っていった先で大量出血して手足を失ったキスショットを発見します。吸血鬼(キスショット)は自身が生き残るために阿良々木くんの血液を全て要求します。それ死ぬじゃん!
阿良々木くんは死にたくない&関わりたくないので一度全力で逃げますが、結局葛藤して引き返します。やっぱり人助けは阿良々木くんの性(サガ)なのかなと思いました。状況が恐ろしいにも関わらず逃げようとせずに助けようするあたり正義感強いですね。
それにしても、「自分の命まで投げ出して吸血鬼を助ける」とか、阿良々木くん 人が良すぎるだろ! 正義感という言葉では語れないある種のカッコよさと愚かさを同時に感じました。
忍野メメの登場シーン無駄にカッコイイ
吸血鬼に血を吸われ、一度死んだ阿良々木くんはキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの眷族として蘇るわけですが、やはり人間に戻りたいという気持ちはあるようで、そのために奔走します。
キスショットから、吸血鬼ハンターから手足を取り戻せばフルパワーになれるので、そしたら人間に戻せると言われ、彼らと戦うように唆されます。
そんなわけで阿良々木くんは吸血鬼ハンターと対峙する訳ですが、阿良々木くんは別に強いわけでもなんでもないので、すぐにハンターたちに取り囲まれちゃいます。
取り囲むハンターたちの話し合いの声は加工音声だったので、何を話し合っているのか分からず不気味でした。
ハンター3者に阿良々木くんがやられてしまう既の所で忍野メメが上空から助けにくるシーンはカッコ良かったですね! 派手な登場シーンに「アクション映画かよ!」と思いました。忍野メメってあんなに運動神経バツグンだったのか!
阿良々木くんは忍野メメに窮地のところを助けてもらったわけですが、忍野メメはどうみても怪しいおっさん。化物語の頃のように信頼を寄せていない感じがプンプンしました。
映画はキスショットと阿良々木暦、忍野メメがそれぞれの思惑を話し合い、結託したところで終了。非常に続きが気になるところで終わりました。
映画『傷物語Ⅰ』は あっという間の60分
映画『傷物語<Ⅰ>鉄血篇』は「えっ、もう終わり?」と言いたくなるくらいあっという間の60分でした。正直物足りないといえば物足りない感じもしますが、映画の内容には満足しています。
映画は若干物足りませんでしたが、来場者特典として頂いた「混物語」が面白かったので個人的には満足です。
「混物語」は西尾維新さんの書き下ろし小説です。数量限定で、なくなり次第終了なので欲しい人は早めに映画館にGO!
今作は物語シリーズで言えば、時系列的に最初の作品となるためテレビシリーズでお馴染みのキャラクタである、戦場ヶ原ひたぎや神原駿河は出てきませんが羽川とキスショットが可愛いので、彼女たちのファンなら見ておいて損のない内容だと思いました。
今作の続きは夏に公開。夏まで時間があるので『傷物語』の小説版を読んでみようかな。